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「うつ病と言われたらどのように過ごせばいい?」
~こころの病気なのに体へも影響を及ぼす~

うつ病になると

 うつ病になると、こころと体をつかさどる脳のエネルギーが不足してしまいます。原因は主にセロトニンといわれる物質が脳の中でうまく働かなくなり、脳の機能に影響がでることとされています。これにより、気分が落ち込み、頭がうまく働かず、仕事や家事の効率が悪くなり、精神的につらい状態になってしまいます。

体にも影響がでてくる?

 同時に、体が重く感じてしまい物事をやろうとしても、体がついてこず、思うようにうまく動かせなかったり、だるさを強く感じてしまい身の回りのことができなくなる方もいらっしゃいます。これがひどくなると場合によっては一日中寝たきりになってしまう方もいらっしゃるほどです。このように、うつ病はこころの不調にもかかわらず、体へも影響が出てくるのが特徴的です。

こころも体も十分に休めましょう

 うつ病と言われたら、こころだけではなく、同時に体も十分に休める環境を作ることがとても大切です。そのために、まず初めにご本人にできることは、心身ともに決して無理をしないことです。エネルギーが無くなってしまっている状態ですので、こころも体も十分に休めて、足りなくなったエネルギーを充填(じゅうてん)することのできる環境を作りましょう。たとえばご家族と一緒に暮らしているのなら、生活に必要な食事や洗濯などの家事はご家族にサポートしてもらいましょう。お仕事での負担がある方はお休みをとるなどして、まずはその負担を取り除くことが必要な場合もあります。当院では、受診日に即日で診断書を発行することができますので、病休の診断書が必要なときにはお気兼ねなくご相談してください。

休むことに専念して無理のない生活を

 「やらなければならないから」と家事や育児に無理に取り組もうとしたり、「甘えているだけだ」「頑張らなければ」と焦って無理に負担のある仕事を続けたりすると、エネルギーはなかなか回復してきません。また、以前は楽しんでいた趣味や活動をしても楽しいと感じることができなくなることがあります。この時に無理やり楽しもうとして趣味や活動に取り組んだとしても、以前のような楽しさや達成感を味わうことが難しくなることもあるでしょう。好きなことであっても無理に趣味や活動をしてしまうと足りなくなったエネルギーを補えないばかりでなく、ますますエネルギーが無くなってしまうことにも繋がってしまいます。ですので、うつ病と言われたら、特にはじめは休むことに専念してもらいたいと考えています。できるだけゆっくりと毎日を過ごすことに努めてください。焦らなくて大丈夫なのです。無理をして日常を取り戻そうとしなくても良いのです。

取り組んでほしいこと

 その中で睡眠と覚醒のリズムや食生活のリズムに気をつけるなどして無理せずに焦らず、ゆっくりとした毎日を過ごしてください。たとえば朝は部屋にそそいでくる朝日を軽く浴びて、昼はソファの上で座って気持ちを落ち着けて過ごしたり、夜はお風呂で半身浴をしてリラックスできる時間を長く取り入れるのも有効でしょう。運動に取り組むのも病状が改善してきてから少しずつ無理のない範囲で取り組むことが良いとされています。
 気持ちが前向きになり、病状が良くなり始めてから、少しずつ普段の生活を取り戻していくことが大切です。体が重く感じたり、物事をやろうとしても体がついてこないという症状も病状が良くなるにつれて必ず改善していきますので焦らないことが大切です。

改善してきてからも無理せず徐々に活動を

 病状が改善してきたことがご本人で分かってきたらその時の状態を診察でお伝えして下さい。そのうえで普段の生活についてどのように過ごせばよいかを担当の医師に尋ねることをおすすめします。病状の変化とともに推奨(すいしょう)される過ごし方は少しずつ変わってくるからです。改善してきてからも無理をせずまずは身の回りの事から少しずつ活動を始めましょう。

少しずつ良くなってきます

 お薬を使っている方もお薬の効果が出始めるまでは数週間かかるとされています。エネルギーが回復してご本人の気持ちのつらさが取れてくるまで場合によっては数か月もの長い時間がかかります。これらを念頭(ねんとう)においてまずはしっかりと休んで治療に専念することで、病状の悪化を防ぐだけでなくより速やかな回復を促すことができます。

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