体がだるい、疲れやすい DULL

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体がだるい、疲れが取れない

体がだるい、疲れが取れない

「倦怠感があり、疲れやすい」「休んでも疲れが取れない」というのは、日常生活の中で多くの方が経験することでしょう。これらは単なる疲労によるものではなく、さまざまな要因によって引き起こされます。体の倦怠感や疲れが取れないという場合、心身が助けを必要としているサインの可能性もあるため注意が必要です。

倦怠感や疲労感の原因

過労などによる肉体疲労

肉体疲労は、日々の仕事や家事などで少しずつ蓄積されていきますが、通常は適切な睡眠などで休養を取ることで肉体疲労から回復し、健やかな状態を保っています。
しかし、仕事や家事による疲労が十分に回復しないまま肉体疲労が続くと、やがて全身の倦怠感、筋肉痛、頭痛、集中力の欠如などの症状を伴う慢性疲労状態に陥ります。この状態になると単純な疲れではなく、風邪を引いて熱が出たような明確な疲労感を一日中自覚し、日常生活に支障をきたします。うつ病や不安障害に合併して起こることもあるため注意が必要です。

心理的なストレス

仕事や人間関係の悩み、生活環境の変化などによるストレスが自律神経を乱し、倦怠感をもたらすことがあります。その場合はストレスが解消することで、倦怠感や疲れやすさは改善されます。
逆にストレスをいつまでも放置しておくと倦怠感だけでなく、うつ病や適応障害などのこころの病気に繋がることもあるため注意する必要があります。

不規則な食生活

朝食や昼食を抜くと、体に必要な栄養が不足し、疲れや気力不足を感じる原因にもなります。
野菜や果物の摂取量が足りないなど、栄養バランスが悪いことも体調不良に繋がります。
逆に、食べ過ぎによって体に倦怠感をもたらすこともあります。体に必要なエネルギー以上のものを摂取すると、それを消化するために余分なエネルギーを消費しなければいけないからです。
また、甘いものの食べ過ぎや過度な飲酒も、血糖値を下げるために膵臓が余分に働かなければならないため、倦怠感の原因にもなってしまいます。

女性ホルモンバランスの乱れ

女性ホルモンバランスの乱れ女性は月経周期によって倦怠感を感じることがあります。
月経前の不快な症状は「PMS(月経前症候群)」と呼ばれます。主な症状として、倦怠感、肌荒れ、乳房の張り、イライラなどがあります。
PMSは、月経周期に伴う女性ホルモンのバランスの乱れによって引き起こされるため、月経の約1週間前から感じる倦怠感は、PMSによるものかもしれません。

体の疲れや倦怠感は、こころや体への警告サインかもしれません

体の疲れや倦怠感は、心身ともに限界を超えていることを意味します。また、休息を必要としているサインでもあります。痛みを感じることでそれ以上のケガや危険から体を守っているように、疲れや倦怠感を感じることは、休息をとるように促すために本来備わっている生体防御反応とも考えられます。通常、体の疲労は脳に伝わり、全身で感知されますが、仕事や運動をしていると感じにくいことがあります。そのような場合は、気づかないうちに疲労が蓄積している可能性があるため注意が必要です。

疲れや倦怠感を感じる時に考えられる病気

睡眠時無呼吸症候群(SAS)

睡眠中に無呼吸になる病気である睡眠時無呼吸症候群(SAS)も、体の倦怠感をもたらす病気です。
医学的には10秒以上の呼吸停止を無呼吸と定義し、1晩の睡眠中に30回以上の無呼吸が検出された場合に睡眠時無呼吸症候群(SAS)と判断します。
睡眠中に起こる病気のため、ご自身では気づきにくいものの、現在では治療法も確立され、適切な治療により改善が期待できる病気となっています。治療せずに放置すると、高血圧や心臓病、脳疾患などに進行するリスクがあります。睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断には専門施設での検査が必要で、疑われる場合には連携する医療機関をご紹介いたします。

自律神経失調症

過度のストレス、生活習慣の乱れ、環境の変化などから自律神経のバランスが崩れてこころと体の症状が出る状態です。疲れや倦怠感などの症状の他には、こころの症状としてイライラ、抑うつ、情緒不安定、不眠などがあり、体の症状として倦怠感、めまい、頭痛、肩こり、発汗、動悸、振るえなどがでます。環境の調整や抗不安薬などのお薬を使った治療を行います。

適応障害(適応反応症)

適応障害では、特定のストレスに対する過度な反応として心理的、身体的にさまざまな症状が生じます。ストレスは、自律神経系に影響を与え、交感神経が過度に刺激されると、身体が常に緊張状態となります。緊張状態では、エネルギー消費が多くなり、結果として、十分な休息があっても疲労感が改善しない状況になります。

睡眠障害(不眠症)

不眠症とは、睡眠時間や睡眠の質が十分でないために、日中生活に支障をきたす病気です。睡眠不足や浅い眠りが続くと、日中の強い疲労感や倦怠感に繋がります。睡眠不足は体の回復力の低下を招くため、慢性的な疲労感や倦怠感を引き起こし、仕事や日常生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。

うつ病

うつ病は、長引く抑うつ症状や興味の喪失、疲労感を特徴とする病気です。精神エネルギーが大幅に低下し、何をするにも倦怠感が伴うことがあります。疲労感も特徴の1 つで、通常の活動でも極度の疲労を感じることがあります。これらの症状の原因は、神経伝達物質の不均衡によって引き起こされ、体全体のエネルギーレベルが低下するためです。
また、睡眠不足、朝早く目が覚める、寝つきが悪いなどの症状が現れることもあり、これがさらなる疲労に繋がる可能性があります。

躁うつ病(双極性障害)

躁うつ病は、エネルギーレベルが変動し、躁状態とうつ状態を繰り返すのが特徴です。抑うつ状態では、うつ病と同様に疲労感や無気力などの症状が現れます。特に、意欲が激しく下がり、肉体的疲労感が強くなります。一方、躁状態では一時的に意欲が向上することがありますが、反動によりその後、抑うつ状態になり極度の疲労感や無気力に陥ることがあります。躁状態での過活動や睡眠不足も場合によっては疲労感に影響します。

倦怠感や疲れを解消する方法

規則正しい生活を意識する

生活リズムが乱れると体内時計が狂い、睡眠不足から倦怠感を引き起こすことがあります。
特に就寝時間や起床時間が不規則だと体内時計が狂いやすいため、規則正しい睡眠と覚醒のリズムを作るように心がけましょう。その他に生活リズムを整えるためできることとして、毎食の食事を決まった時間に適切な量を食べることや、日中の同じ時間に軽い運動をする習慣を取り入れることなども効果があります。

十分な睡眠を確保する

十分な睡眠を確保する質の高い睡眠を保つことは、体の倦怠感や疲労感を回復させる効果があります。良質な睡眠を確保するために、就寝時間と起床時間を一定にし、起床時には日光を浴びるなどして体内時計を調整するようにしましょう。
寝室に音や光が漏れてこないような環境作りや、寝室の室温管理も大切です。また就寝前にはリラックスできるよう薄暗い部屋でアロマを使ったり、リラックス効果のある音楽を小さな音で聴いたりすることも良いとされています。寝床に就く約2時間前に温めのお湯で半身浴をすることも入眠と睡眠の維持には良いとされています。

程良い運動をする

体がだるいからと運動不足でいると、血流が滞り筋力も低下し、余計に倦怠感が強くなってしまいます。無理のない範囲で運動する習慣をつけ、基礎体力を向上させて倦怠感を解消できる体づくりを心がけましょう。ウォーキングや体操などの有酸素運動は倦怠感を解消する効果があります。

ストレスの解消法を見つける

ストレスを上手に解消する方法を見つけることで、精神状態を安定させ、自律神経の乱れによる倦怠感を改善することに繋がります。
趣味に時間を使ったり、音楽や映画の鑑賞、気軽にできる方法として深呼吸や体操、ウォーキングなどでリフレッシュする習慣を身につけることもお勧めです。家族や仲の良い友人との団らんの時間を取り情緒的な交流を持つことも一つの方法です。

バランスの良い食事を心がける

栄養バランスの悪い食生活は、体に必要なエネルギーが不足し、疲れを感じやすくさせ倦怠感の原因になります。五大栄養素といわれる炭水化物、脂質、タンパク質、ミネラル、ビタミンをバランスよく摂取することは重要です。中でも特に炭水化物、脂質、タンパク質は三大栄養素といわれ直接エネルギーになる大切な栄養素です。また、疲労回復には特にビタミンB群を適切に摂取することが大切です。ビタミンB群はカツオやマグロなどの赤身魚、豚肉や鶏肉、玄米、モロヘイヤやアボカドなどに多く含まれています。

体がだるく、疲れがとれない場合は
放置せずに受診しましょう

倦怠感や疲労感が続き、これに加えて発熱、体のむくみ、呼吸苦、胸痛、腹痛、関節の痛み、便の色や性状の変化などの症状がある場合は、何かしらの内科の病気にかかっている可能性があります。これらの症状を感じたら、放っておかずにまずは内科の病院をご受診ください。身体的に異常がない場合にはこころの不調が考えられますので、内科からの紹介状をご持参のうえ当院にご相談ください。

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