自分が自分でない気がする
(離人感)
DEPERSONALIZATION

Depersonalization

自分が自分でない気がする方へ

自分が自分でない気がする方へ

「自分が自分でない気がする」「現実でないように感じる」などの感覚に悩まされている方へ、当院では精神科・心療内科の専門クリニックとして治療を行っています。家族との会話がテレビドラマを見ているように感じたり、ご自身だけ夢の中でフワフワと歩いているように感じたり、離人感や現実感の喪失は、周囲には理解されず孤独な思いをされているかもしれません。ひとりで悩まず、まずはお気軽にご相談ください。

離人感・現実感の喪失が起こる
病気(原因)

離人症性障害

離人症性障害は、持続的または反復的な離人感(ご自身の意思と体が分離されているように感じる)、または現実感喪失(周囲の世界が現実でないように感じる)が主な特徴です。
多くはうつ病、強迫性障害、恐怖症などの病状に関連して起こります。また強いストレスやトラウマ体験も関連するとされています。離人感と現実感喪失が同時に起こる場合と、それぞれが単独でおこる場合があります。ご自身は強い苦悩を感じ思い悩みますが、ご自身が体験していることが、現実のものではないことを理解しています。

パニック障害

パニック障害は、予期しない強い不安発作(パニック発作)が繰り返し起こる病気です。発作中には、心拍数の急激な増加、発汗、息切れ、死の恐怖などの身体症状を伴います。強い恐怖感や、自分が自分でない感じなどの離人感や現実感喪失を精神症状として経験することもあります。離人感を伴うのは一時的ですが、発作の頻度が高いと病状が慢性化する可能性もあります。

うつ病

うつ病は、持続的な気持ちの落ち込みや悲しみ、興味の喪失、絶望感、疲労感などを特長とする症状が現れます。重度の抑うつ状態になると精神活動が停滞し、現実を現実のものとして捉えることが出来なくなります。ご自身の感情が「遠くにある」ような感覚になり自分が自分でない気がすることがあります。実際に離人症性障害はうつ病に関連して生じるとされています。

解離性障害(転換性障害)

解離性障害の症状として、離人症が起こることもあります。ストレスやトラウマによって引き起こされ、ご自身の感情、思考、自己同一性が繋がりを持たなくなり、現実と分離されたり、歪曲されたりする体験が起こります。患者さまは自分自身が現実に居ないように感じ、ご自身の体や感情から自分が切り離された感覚に陥ります。こうした症状は、心理的な防衛反応として生じ、外界の現実や自分自身とのつながりを切り離すことで、心的な苦痛から一時的に逃避する役割を果たします。解離性障害における離人感は、長期間続くことがあり、日常生活に大きな影響を及ぼすこともあります。

心的外傷後ストレス障害(PTSD)

PTSDは、重大なトラウマ体験(戦争、自然災害、事故、暴力事件など)に曝された後に発症します。フラッシュバックや悪夢、過覚醒、回避行動などの症状が現れ、そのひとつとして離人感も生じます。また、トラウマに関連する状況や感情から逃れるための防衛反応として、離人感が生じることがあります。

薬物使用障害

特定の薬物(たとえば、大麻、LSD、MDMAなど)の使用により、急性の離人感や現実感喪失を引き起こすこともあります。薬物の使用中または使用後に、しばらくしてから現れ、薬物の作用が消失するとともに消えることが多いですが、長期的な使用により慢性的な状態になることもあります。

自分が自分でない気がする
(離人感)の対処法

ストレスマネジメントとは

ストレスとの上手な付き合い方を見いだし、ストレスに対して適切な対策をとることをストレスマネジメントと言います。ストレスの感じ方は人それぞれで、さまざまな傾向があります。まずはストレスに対するご自身の考えや感情の記録をつけることで、傾向を把握していきます。その後、ストレスを生じる原因そのものを取り除くことや、ストレスに対する感情や考え方を変化させることでストレスをコントロールしていきます。ストレスからご自身を守る手段として、離人感や現実感喪失が生じることがあるため、ストレスマネジメントは大切です。

認知行動療法

頭の中に浮かぶ考えと行動のパターンからご自身を追い詰めてしまわないように、認知と行動の幅を広げたり、変化させたりすることで、気分を楽にして上手く生活できるようにする治療法です。病気の種類ごとに認知行動療法は確立されており、離人感や現実感喪失に対しても行われることがあります。

お薬による治療

「自分が自分でない感じ」や「現実でない感じ」を引き起こしている病態に応じてお薬での治療が効果的な場合があります。うつ病、パニック障害、PTSDの症状として離人感や現実感喪失が生じていれば、主にSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と呼ばれる抗うつ薬を使用します。また、病態に応じて抗不安薬も併用することがあります。離人症性障害や解離性障害、薬物使用障害による症状として離人感や現実感喪失が生じる場合にはお薬での治療で効果が得られない場合がありますが、個々の患者さまの状態に応じて使えるお薬を考えていきます。

離人感・現実感喪失のセルフチェック

  • 自分が自分ではないような感覚がある
  • 現実味がなく夢の中にいるような感じがある
  • 自分自身を遠くから眺めているような
    感じがある
  • 周囲の人が演技をしているように感じる
  • 体を誰かに動かされているような感覚がある
  • 痛み刺激が自分のものではないように感じる
  • 慣れ親しんだ場所が、初めて来た場所のように
    感じる
  • 身近な人達と遮断されたような感じがある
  • 現実に自分自身が存在しないような気分になる
  • 目に映るものすべてがイラストや写真のように
    感じる
  • 外の世界と自分自身との間に薄い幕があるような
    気分になる
  • 話しているのに、ボイスレコーダーが言葉を
    発音しているような気分になる

など

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