仕事に行きたくない MENTAL HEALTH AT WORK

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仕事に行きたくない人は多い?

仕事に行きたくない人は多い?「仕事に行きたくない」「もう働きたくない」という気持ちは多くの方々に共通する悩みであり、決して珍しいことではありません。むしろ「仕事に行きたくないと思ったことが一度もない」という方は少数派であり、経済的な理由や周囲の目が「仕事に行きたくないから行かない」という選択を難しくしているに過ぎません。仕事に行かないと、将来の生活や社会的な評価などの心配がでますが、他者の評価を気にしてご自身を責める必要はありません。
大切なのは、この感情を無視せず、しっかりと受け止めて対処することです。何もかも嫌になってしまう前にひとつずつ対処法を考えていきましょう。

仕事に行きたくない原因

仕事に行きたくない理由は人によってさまざまです。最も多く考えられる理由を、4つ挙げて以下にご説明します。

仕事量や、仕事の内容

仕事量や、仕事の内容任されている仕事量が過剰に多いと負担を感じ、仕事に行きたくないと感じる方は多いと思います。逆に、仕事量が少なすぎて役割がない場合にもやりがいがなくなるため、注意が必要です。また、仕事の内容や性質がご自身に合わないとストレスの原因に繋がります。

責任やその他の重圧

ストレスの原因としては、責任が重すぎることも挙げられます。背負っている責任がご自身の能力に見合っていないと重荷として感じたり、ミスから立ち直るのが難しい職場環境であったりすると、プレッシャーを感じて仕事に行きたくないと感じることが多くなるかもしれません。

人間関係の問題

人間関係の問題でストレスを感じている方は少なくありません。仕事では毎日同じ方々と長時間一緒にいることが多いため、同僚や上司との人間関係に問題があると、ストレスが増えることも考えられます。

睡眠不足や低血圧

朝起きるのがつらいという理由で、仕事に行きたくなくなったという経験がある方は多いでしょう。もっと眠っていたいと思うことは誰しも経験することですが、いつまでも体の疲れが取れなかったり、体がだるかったりと体調にも影響する場合は、睡眠不足や低血圧、肉体疲労が原因かもしれません。快適に目覚めるためには、生活習慣を改善し、十分な休息を取ることが大切です。

仕事に行きたくない・
会社に行けないのは
「うつ病」が原因?

仕事に行きたくない背景には、うつ病の症状があるかもしれません。
うつ病は、抑うつ気分や興味・喜びの喪失といった精神的な症状だけでなく、不眠や倦怠感といった身体的な症状も現れる病気です。症状によっては、仕事への意欲が低下したり、疲労が蓄積して仕事ができなくなったりする場合もあります。いずれにしても、ご本人の努力だけで解決できるものではなく、甘えや怠慢によるものでもありません。うつ病は、適切な休養と治療で回復する病気です。早めに精神科・心療内科までご相談ください。

仕事に行きたくない・
会社に行けないのは
「適応障害(適応反応症)」が原因?

「会社に行きたくない」と感じることは、多くの方々が経験します。しかし、「会社に行こうとすると体が動かない」「業務に対する強い不安で食事や睡眠が十分にとれない」など、生活に支障が出ている場合は、適応障害の可能性があります。
適応障害の発症にはストレスが大きく関連します。「会社が怖い」と感じる場合は、職場に対する悩みがあることが多いです。たとえば、「チームのメンバーに溶け込めない」「上司との関係に問題がある」といった人間関係がストレスに繋がることがあります。また「周囲と比べて上手く仕事をこなせない」「業務時間内に対応しきれない量の仕事を任される」など、業務内容がご本人に合わない場合や過度の業務量がストレスになることもあります。異動や転勤、昇進後に症状が出る場合、職場での環境の変化がストレスとなっていることもあります。適応障害は、原因となるストレスを上手く取り除くことで徐々に症状は改善してきます。ストレスにより精神面や身体面に症状が出ている場合は、精神科や心療内科を早めに受診しましょう。

仕事に行きたくない・
会社に行けないのは
「自律神経失調症」が原因?

自律神経失調症は、正式な病名ではありませんが自律神経のバランスが崩れた状態のことを指します。主にストレス、不規則な生活、睡眠不足、ホルモンバランスの変化などが原因に挙げられます。交感神経と副交感神経の調整ができず、わずかなストレスや疲労が体調に大きく影響します。
休息を取りたい気持ちがあっても交感神経が優位に働くことで、心身の緊張状態が続き、体は疲れているのに眠れない日が多くなります。逆に副交感神経が優位になりすぎて、仕事中に眠気や倦怠感が現れることもあります。これにより業務が進まず、スケジュールに遅れが生じる場合もあります。
さらに、抑うつ、意欲の低下、倦怠感、めまい、耳鳴りなどの症状も起こることもあります。自律神経失調症は、症状は幅広く慢性の経過をたどるため、周囲からは「休めばすぐに良くなる」と軽く見られがちです。周囲の理解を得られないことで、「自分が神経質なだけなのでは」と思い込んでしまい余計なストレスを抱えてしまうこともあります。
特に仕事や家事、学業などで毎日忙しく過ごしている方は注意が必要です。自律神経失調症が疑われる場合は、精神科・心療内科の専門医がいる当院までお気軽にご相談ください。

仕事に行きたくない時に
付随する症状

吐き気、めまい

吐き気やめまいはストレスが原因で引き起こされていることがあります。
強いストレスは自律神経のバランスを崩し、消化器系や内耳の機能がうまく働かなくなることで、吐き気やめまいをもたらします。

朝の目覚めが悪い

睡眠不足や疲労が蓄積していると、脳や体の回復が十分でないため、起き上がろうとしても体を動かせなくなることがあります。低血圧で脳に十分な酸素が行き渡っていない場合なども、脳が酸素不足になるため、目が覚めてもすぐに体が動かせなくなることがあります。

頭痛、動悸、不安感

強いストレスにより自律神経のバランスが崩れることで、頭痛や動悸が起こることがあります。また、起床時に副交感神経から交感神経への切り替えが正常にできないと、寝起きの不安感や動悸が生じやすくなります。
自律神経のバランスが崩れる事で脳の血管が拡張して起こる片頭痛や、ストレスによる筋肉の緊張から起こる緊張性頭痛も起こりやすくなります。

仕事に行きたくない時の対処法

仕事に行きたくない理由を明確にする

現状を改善するために、まずは仕事に行きたくない理由を具体的に把握しましょう。理由がはっきりすれば、その原因の対処を考えることができます。ノートに書き出すなどして状況をイメージすると、頭の中を整理する際に役立ちます。ネガティブなものだけでなく、改善策や対処法などポジティブなものを多く書くことをお勧めします。

仕事後の時間を楽しむ

仕事後の時間を楽しむ仕事後や週末などに楽しい予定を入れることで、「仕事が終わった後の楽しみがある」と前向きな気持ちで仕事に臨むことができるかもしれません。友人と食事をする、習い事に行く、映画を見るなど、リフレッシュできるような計画を立ててみましょう。
あまり積極的になれない場合は、お気に入りのお菓子を買って帰るなど、ご自身へのちょっとしたご褒美も、毎日の意欲を高めるために良いかもしれません。

他者と比較しない

ご自身を他者と比較することで、嫉妬や自己否定に陥りやすくなります。こうしたマイナスの感情は仕事にも影響しやすいため、ご自身を他者と比較しないようにしましょう。他者との比較が習慣になってしまい、マイナスの感情をなくすことができない場合は、他者と比較する代わりに、過去のご自身と比較する時間を取ってみてください。ご自身を「過去の自分」と比較することで、気づかなかった成長を感じたり、進歩していない部分に対して新たな目標を設定したりできるため、プラスの効果が期待できます。

生活習慣の改善

忙しいと睡眠や食事などの生活リズムが乱れがちになります。生活習慣の乱れは自律神経のバランスを崩し、さまざまな不調を引き起こす原因にもなるため、十分な睡眠と休養を取ることが重要です。規則正しい生活リズムを保つことに加え、栄養バランスのとれた食事や適度な運動も意識してみましょう。

誰かに相談する

仕事に行きたくないという悩みは1人で抱え込まず、身近な方や同僚に相談してみましょう。客観的なアドバイスを受けることで、新たな気づきや発見が得られるかもしれません。また、声に出して話すことで、気持ちが楽になることもあります。仕事や直接一緒に働く方々との関係に問題がある場合は、上司に相談することも良いかもしれません。

仕事を休む

会社に相談して休ませてもらうことも対処法の1つです。
疲れたこころと体の健康を守るためには、休養が重要です。必要な期間には個人差がありますが、休んでいる期間はできるだけ普段の生活リズムを維持するようにしましょう。
数日休んだけれども「横になっていることしかできない」「どんどん気分が落ち込んできた」という方は、なるべくお早めに精神科や心療内科へご相談ください。

しばらく休職する

しばらく休職することが必要な場合もあります。この時に留意したいこととして、うつ病などの病気が考えられる場合は、思考能力が低下し判断力が落ちている可能性があります。職場から退職を勧められても、すぐに退職を決断することは必ずしも得策でない場合があります。当院では必要に応じて受診日に休職の診断書を発行することが出来ますので、お気軽にご相談ください。

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